サランラテックス®

高機能PVDC バリアコーティング剤

ポリ塩化ビニリデン(PVDC)を主成分とした水系エマルジョンです。さまざまな基材に塗布することで、水蒸気バリア、酸素バリア、難燃性、保香性、耐油・耐薬品性などの優れた特性を発揮します。

サランラテックス®の特性

01

バリア機能

「バリア」とは水蒸気、酸素、臭いなどを遮断する特性のことです。「水蒸気バリア」は米菓子やクッキーなどの乾燥食品や錠剤(医薬品)の吸湿による変質を防いだり、お漬物や半生菓子などの水分を含む食品のみずみずしさの維持が期待できます。「酸素バリア」は酸化による食品劣化の長期防止が期待できます。

サランラテックス®は水蒸気バリアと酸素バリアの両方の機能を併せ持っているため、防湿性や酸素バリア性が必要とされる食品や医薬品の分野で、さまざまな包材に使用されています。サランラテックス®でコーティングされたパッケージにより、食品や薬のシェルフライフの延長が期待できます。

水蒸気と酸素のダブルバリア機能

サランラテックス®をコートしたフィルムは、汎用的な各種フィルムに比べて低い水蒸気透過度、酸素透過度を示します。また塗布量を調整することで、お客様のニーズに合わせたバリア性能を提供します。

02

難燃性

「難燃性」とは燃えにくい性能のことで、主にプラスチックが炎にさらされたときの燃焼に対する抵抗のことを言います。サランラテックス®はハロゲン原子(Cl)を保有しているため、一般的なオレフィン樹脂などより、燃えにくい性質があります。
この特性を生かして、サランラテックス®で連続皮膜を形成することにより、難燃性の向上が期待できます。難燃性については用途や基材によって違いますので、詳細はお問い合わせください。

03

保香性

「保香性」とは、内容物の香りを保持する性能のことです。包装フィルムの保香性は、香りを重要視するコーヒー、ニンニク、茶葉などの食品においては欠かせない機能の一つです。サランラテックス®でコートしたフィルムは、それらの香りの保持または外部への臭い遮断効果があり、食品本来の豊かな香りの保持効果が期待できます。

におい透過度が1/10000以下に減少

04

耐油・耐薬品性

「耐油・耐薬品性」とは各薬品に対する耐久性のことをいいます。サランラテックス®の皮膜は特に酸・有機溶剤・油類に対しての耐久性が高いことが特徴です。この特徴を活かし、基材に連続皮膜を形成することによってフィルムや紙、繊維などに耐油・耐薬品性を持たせることが期待できます。

耐油性

耐薬品性


以下の薬品で耐薬品性があることを確認

  • アセトン
  • エタノール
  • 塩酸
  • 30%NaOH水溶液

*室温点滴試験(JASO M312-85)準用

サランラテックス®が
選ばれる理由

水蒸気と酸素を
ダブルでバリア

水蒸気と酸素の両方に対して、
優れたバリア性能を発揮

信頼される
高品質と安定供給

世界の食品・医薬品用途で
採用され続ける実績

お客様に寄り添うサービス

豊富な知識と経験を活かした技術開発力

よくあるご質問

塩化ビニリデン(VDC)と他のモノマーを乳化重合して得られたラテックス(液体)です。
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)系ラテックス・エマルジョンと表現されることもあります。

主な特性は水蒸気バリア性と酸素バリア性です。他にはヒートシール性、保香性、耐油・耐薬品性、難燃性、防錆性、基材の寸法安定化などがあります。

医薬品、食品用のフィルムコート、紙コート、繊維バインダー、ウレタンフォーム含浸、建材用途などがあります。

水蒸気バリア性と酸素バリア性が共に優れていることです。またフィルムの透明性が保持されることや、揉んでもクラックが入りにくいことなどが特徴です。また、塗布量を調節できることもサランラテックス®が選ばれる理由です。

OPP、ONy、PETなどの基材に、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)系樹脂がコーティングされたフィルムのことです。
Kコートフィルムは主に食品包装や使い捨てカイロの外袋など、幅広い用途で使用されています。

サランラテックス®を塗工し、得た皮膜を40℃で48時間程度置くことをエージングと表現しています。結晶性の高いグレードはこの工程により、結晶化がほぼピークに達することで、水蒸気バリア性や酸素バリア性が十分に発揮されます。

基材とラテックスの表面張力が合わないと、ハジキやヨレによりきれいな塗膜が得られません。フィルムの場合はコロナ処理をした塗面にアンカーコート剤(接着剤)を塗布し、乾燥後ラテックスをコートすると密着性も上がります。
アンカーコート剤についてはお問い合わせください。

その他のご質問については下記よりお問い合わせください。

Resin

サラン®レジンとは

溶剤系PVDC バリアコーティング剤

ポリ塩化ビニリデン(PVDC)を主成分とした粉末状の樹脂です。サラン®レジンを溶剤に溶解し、さまざまな基材に塗布することで、サランラテックス®と同様に優れたバリア性を発揮します。

高品質・安定供給への取り組み

全工程において、作業標準の適正化と遵守、そして品質管理に努めることで、安定供給を実現し、さらなる品質向上を目指しています。また、さまざまな改善活動を通じて、継続的な改善を推進しています。
ISO9001も認証取得しています。